• タグ検索:
  • キーワード(小粒、シニア、ダイエットなど):

営業日カレンダー

ベレンのブログ

ホーム > 商品一覧 > > 栄養プラス > 関節

関節・股関節形成不全・膝蓋骨脱臼について

「関節が悪くなることの多い犬種なので心配です」
「大型犬だから股関節形成不全が気になる」
「胴長の子は股関節が弱いんでしょ」
「膝が外れやすいんですが」
「よくびっこを引くんです」

近年、関節や股関節、膝蓋骨のトラブルを心配される方が非常に多くなっていますが、実際にトラブルを抱えてしまっているというわんちゃんが多くいます。

「階段や段差を嫌がる」
「真っ直ぐ歩けずフラフラする」
「散歩に行きたがらない」
「痛がっている」
「お尻の振り方に違和感がある」
「歩いているとき後ろから見ると軸がズレた歩き方をしている」
「うまく立ち上がれない」

などはないですか?
わんちゃんをいつもより注意深く見てください。

ドイツやノルウェーなど欧州諸国では関節トラブルを抱えたわんちゃんは繁殖させないなど選択繁殖を徹底することで先天的な関節トラブルを減らしています。
関節トラブルは先天的なものと後天的なものがあります。
日本をはじめオーストラリアやアメリカなどでは欧州諸国とは逆に関節トラブルが増えています。
日本などは選択繁殖が徹底していないこともあり、トラブルを抱えているわんちゃんまでが繁殖をしてしまい、遺伝的要素の強い先天的な関節トラブルを抱えることにつながっていることが多くあります。
このような要因のわんちゃんの場合は、一般的な飼い主さんが日頃の生活の中で予防するのは難しいのですが、後天的な要因のものは日頃の生活の中である程度回避することができます。

後天的な要因の代表格は肥満です。
肥満による体重の増加は内臓器官に負担となるばかりでなく、股関節や各部の関節に大きな負担となります。
体重が必要以上に重いまま運動すると、直接的に各関節に負担となってしまい、トラブルの原因となってしまいます。
人間でも体格のわりに体重の重い人は膝や腰にトラブルを持っていることが多いのと同じことです。

「うちの愛犬は少し肥満気味で」

と言う方も、関節トラブル予防や症状軽減のためにもう一度食事に注意して体重管理をしてあげてください。

肥満の主な原因は、普段の食事でのカロリー・脂質などの過剰摂取、全体的な栄養バランスの崩れなどがあります。
カロリーや脂質の過剰摂取は、ごはんの量が多い、おやつの食べすぎ、摂取しているカロリーが日頃の活動に合っていないなどが考えられます。
またわんちゃんによっては食べる量を自分で調整して、うまく体重管理をする子もいます。
身体が必要な栄養量が減っているタイミングで食べなくなり、必要栄養量が増えればまた食べるようになるという場合が上記に該当します。
多い事例としては気温の高い時期です。
気温の高い時期は体温を維持する為に必要なエネルギー(基礎代謝)が減るため、それに合わせて身体が必要な栄養量も減り、食欲が落ちることが多く見られますが、この時期に食べないからといって無理に食べさせると、涼しくなった頃には肥満になっているということがあります。
また成長期の仔犬は身体の成長が終わってくる7ヶ月〜12ヶ月頃(犬種によって異なります)には、成長のために必要な栄養量が少なくなり、それに合わせて食欲が落ちることが多くあります
この場合についても食べないからといって無理に食べさせると成犬になる頃には既に太っている状態になっていたり、のちのちの食の我が儘につながることも多くあります。

わんちゃんも年齢や活動状況によりフードを選択する必要があります。
人間でも子供とお年寄りでは食事内容は違いますよね。
若い頃は平気だったのに、年を重ねるにつれて脂っこいものを食べると胸やけしたり、うまく消化吸収できなくなったり、カロリーを消費しきれずお腹が出てきてしまったり…
これらはわんちゃんにとっても同じことです。
愛犬の年齢や運動量に合わせたフードを選んであげてください。

もうひとつの原因である栄養バランスの崩れはなかなか気がつきにくいものです。
わんちゃんが毎日食べているフードは栄養バランスに優れているはずなのにどうして?

ドッグフードには人間食用にとって必要ない部分を使って作られているものが多くあります。
そのような原材料は栄養価に欠けるため、原材料の栄養価不足を補うために合成栄養素を後から添加している場合もあります。
ナチュラルと呼ばれるフードも例外ではありません。
この合成栄養素はわんちゃんにとって吸収しにくく負担となることもあり、栄養素によって吸収率が違うことやわんちゃんの内臓器官が低下していると一部の合成栄養素をしっかりと吸収できないことで栄養バランスを崩すキッカケになることがあるのです。
栄養バランスが崩れていると脂質をうまく分解できなくなったり、代謝が悪くなってカロリーを消費しにくい身体になってしまい、肥満につながることが多くあります。

後天的な原因のひとつとしてあまり知られていないのが、過剰に早い成長スピードです。
これは特に大型犬に例の多い原因です。

大型犬は本来生後1年半から2年くらいの時間をかけて成長していくのですが、近年の高栄養価・高カロリーに作られている仔犬専用フードを長く食べ続けてしまうことでおこる、過剰な栄養やカロリーなどの影響で通常より早く成長しきってしまう傾向があります。
本当はゆっくり成長していくことで骨や関節などと身体の成長のバランスが取れていくのですが、通常より早いスピードで成長してしまうと骨や関節の成長が追いつかず、バランスの悪いまま身体が出来上がってしまいます。
そのことが原因で股関節や関節などに過剰な負担がかかってしまい、トラブルにつながってしまうことがあります。
(ボッシュハイプレミアムシリーズでは高栄養価・高カロリーが必要な時期に当たる離乳期から5.6ヶ月までは子犬用フード、その後は12ヶ月までの成長に合わせた栄養価・カロリーの成長期用フードと分けることで過剰に早いスピードで成長してしまうことなく、適度な成長が得られます)

また小型犬では成長期に散歩にいかない、運動量が極端に少ないなどがあると、本来関節を守るべき筋肉がきちんとつかず、脱臼を繰り返したりするようなトラブルにつながることも多くあります。
また「大きくしたくない」などの都合から成長期にも関わらず食事量を減らしたりしてしまうと、きちんとした身体や骨格、筋肉の成長ができず、筋肉や関節、骨すら弱い子になってしまうこともあります。

また、同居犬と同じ食事にしたいなどの理由から、仔犬であるにもかかわらず、成犬と同じフードを量を減らすなどして調整していると本来必要な栄養価が得られず、逆に骨や関節の成長にとって必要な栄養素が不足してしまうことで、身体は成犬サイズになったのに骨や関節などが成育不全になってしまいトラブルにつながることもあります。

さらに、負担の掛かるフードなどの食事を続けていると肝機能の低下を招き、わんちゃん自身の代謝リズムが崩れてしまい本来身体の各部へきちんと運ばれるはずの骨や関節、関節のジョイント部、骨液などにとって必要な栄養素が届かず骨格の新陳代謝や形成が鈍くなったり、行われなかったりしてしまうと骨や関節などの骨格トラブルを起こしやすくなったり、回復がなかなかできなくなるなどの問題につながります。
そのことから、日頃のわんちゃんの健康的な生活が先々のトラブルを回避することにつながるのと同時に現在トラブルを抱えてしまっているわんちゃんの症状軽減にとってとても重要になります。

食事以外にもわんちゃんの生活空間を滑りにくくする、硬いところに寝かせない、犬種の性質に合わない過剰な運動に気をつける、日頃から体力づくりにはげむ、大きな段差に気をつける、車などに乗車中立たせるような空間を作らないなどのことに注意してください。

日頃の食事や生活もちょっと注意することで関節トラブルの予防や緩和につながります。
愛犬との幸せな生活のためにぜひ注意してみてください。